猫の口内炎の治療方法

猫の口内炎の画像 猫の口内炎

人間の口内炎は、放置していても自然に治いものです。

猫の場合は、難治性のものが多く自然治癒は難しいといわれています。

ここでは、猫口内炎の治療方法について解説していきます。

治療方法は、大きく分けて内科的治療外科的治療があります。

口内炎の症状によって、治療方法は変わってくるよ。

まずは、動物病院で診察を受けよう。

猫の口内炎の内科的治療

猫の口内炎の内科的治療は、投薬による治療が中心です。

投薬には、以下のような種類があります。

  • ステロイドによる治療
  • 抗生物質による治療
  • インターフェロン治療

猫の体への負担が少なく、治療費も比較的安い治療です。

それでは、ひとつずつ見ていきましょう。

ステロイドによる治療

猫の口内炎治療の内科的治療1つ目は、ステロイドです。

内科的治療で、特に優れた効果を発揮してくれるのがステロイドによる治療です。

ステロイドには、過剰な免疫反応を抑制する効果があります。

治療は注射で行われ、一度の注射で数週間程度効果を維持することができるのがメリットです。

即効性があり、すぐに食欲が回復する猫ちゃんが多いといわれています。

ただ、この方法は長期的に続けるのには注意が必要です。

まず、長期にステロイドを続けていると、ステロイドが効きづらくなり、より短い間隔で治療を続ける必要が出てきます。

さらに、長期にステロイドを続けることで糖尿病を発症することもあります。

うちの猫も、口内炎治療をした子たちがいましたが、そのうちの1匹がステロイドの長期使用による糖尿病を発症してしまいました。

そうなると、糖尿病治療まで必要になってしまいます。

優れた効果がある治療ですが、経験からすれば長期に続けることはおすすめしません

外科的な治療をするまでの、つなぎ程度に考えておくほうが良いかもしれません。

抗生物質による治療

猫の口内炎治療の内科的治療2つ目は、抗生物質です。

抗生剤は猫の口腔内に発生した細菌の増殖を抑える効果があります。

抗生剤にも色々な種類がありますが、ジスロマックは特に猫の口内炎に効果的とされる薬です。

症状や体質によって合う薬は違いますので、獣医さんと相談しながら最適な薬を選びましょう。

薬は、飲み薬となっており毎日飲ませる必要があります。

投薬が苦手な猫ちゃんは多く、しかも口内炎を発症しているときは、口を大きく開けようとすると痛がるので、毎日の投薬は大変な作業になるかもしれません。

口を大きく開けられない場合は、ピルクラッシャーなどで細かくして、フードに混ぜるなどの工夫も必要です。

以下のようなグッズがあれば、錠剤も簡単に細かくできて便利ですよ。

ジスロマックは、飲み始めは続けて服用させる必要がありますが、長期間の投与を必要としません。

それゆえ、飼い主さんの負担も、猫の体の負担も少ない治療です。

効果には個人差があり、よく効く猫もいれば、あまり効果が出ない猫ちゃんもいます。

我が家の場合は、猫エイズキャリアで、歯石がそれほどついていない口内炎の猫にはよく効きました

逆に、猫エイズキャリアでなくても、歯石がたっぷりついてしまった猫にはあまり効果がありませんでした。

インターフェロン治療

猫の口内炎治療の内科的治療3つ目江は、インターフェロン治療です。

インターフェロンには、抗炎症作用抗菌作用があり免疫を調整する効果もあるのです。

インターフェロン治療は注射で行うだけではなく、口腔内に直接投与することが期待できます。

優れた効果が期待できますが、強い副作用が出ることもあるので、そのことを理解しておくことが大切です。

猫用インターフェロンは、インターキャットという名前で提供されており、ネコカリシウイルス感染症などの治療に役立てられています。

猫の口内炎の外科的な治療

外科的な猫の口内炎治療は、以下のようなものがあります。

  • 歯石除去
  • 抜歯
  • レーザー治療

内科的な治療で十分な効果が得られない場合は、外科的な治療を考えてみましょう。

ここでは、猫の口内炎の外科的な治療方法を解説していきます。

歯石除去

猫の口内炎の外科的な治療1つ目は、歯石除去です。

猫の口内炎は、歯石の付着から起こることが多くなっています。

歯石がたっぷりついている場合は、それを除去しないことには良い改善は期待できません。

頑固な歯石は歯磨きだけでは落とすことは不可能といえます。

かといって、スケーラーで除去しようと考えても、猫はじっとしていてくれません。

下手をすると、スケーラーで怪我をしてしまう可能性があります。

歯石を除去する場合は、麻酔をかけて行うことが一般的です。

全身麻酔をする

猫の歯石除去は全身麻酔をすることが一般的です。

人間の場合は、歯石除去は麻酔なしで行うことがほとんどです。

猫もそのような感覚で治療ができると考えている飼い主さんもいるかもしれません。

歯石は歯の表面だけではなく、歯茎の中にまであることがあります。

しっかり除去するためには、猫を大人しい状態にしておく必要があるので、麻酔が行われるのです。

全身麻酔は、猫の体にも負担がかかります。

それゆえ、まずは健康状態をチェックすることが大切です。

若い、比較的健康な猫ちゃんの場合は問題なく麻酔ができることが多くなっています。

腎不全など持病がある場合や、高齢の猫ちゃんの場合はリスクが大きくなることは理解しておきましょう。

全身麻酔をするときは、事前に血液検査などの検査をして健康状態を確認することも多くなっています。

歯石除去治療

猫の歯石除去は全身麻酔下のうえで行います。

眠っているような状態なので、暴れることもなく、治療中に痛みを感じる心配もありません。

麻酔で大人しくなったら、口腔内の状態をしっかりと調べます。

そして、ハンドスケーラーや超音波スケーラーなどを使用し、口腔内をきれいにしていきます。

全身麻酔を使用した処置になりますが、抜歯をしないので比較的負担が少ない治療です。

歯はそのまま残るので、食事に影響が出る心配はありません。

歯石除去で良い改善が得られる場合は、様子を見ることになります。

歯石は一度除去しても、再付着しますので歯磨きを行うなど再発を防ぐ工夫もしておきたいところです。

抜歯

猫の口内炎の外科的な治療2つ目は、抜歯です。

歯石除去でも効果がない場合は、抜歯を検討していきます。

体に負担があり、飼い主としても心配ですが、歯が原因の口内炎なら、完治することもある方法です。

我が家では、全臼歯抜歯になりましたが、数年経った今も口内炎は再発していません。

歯が原因でなく、猫エイズキャリアがある猫ちゃんの場合は、抜歯をしてもあまり良い改善が得られない場合もあります。

それぞれの病状に応じて、獣医師と相談しながら最適な治療方法を選んでください。

治療の流れは以下の通りです。

  1. 診断: 獣医師が猫の口腔内を検査し、口内炎の程度や他の疾患の有無を確認します。必要に応じて血液検査やX線検査を行うこともあります。
  2. 痛み管理: 抜歯を行う前に、痛みを軽減するための薬が処方されることがあります。
  3. 麻酔: 抜歯を行う際は全身麻酔が必要です。麻酔のリスクについても獣医師と相談してください。
  4. 抜歯手術: 感染や炎症の原因となっている歯を抜きます。手術は通常、数十分で終わります。
  5. 術後ケア: 抜歯後は、痛み止めや抗生物質が処方されることが多いです。また、食事や生活環境に関する指示も受けます。
  6. 定期的なフォローアップ: 術後の経過観察が重要です。定期的に獣医師に診てもらい、回復状況を確認しましょう。

臼歯を抜いてしまうと、食事に影響が出るのでは?と心配する飼い主さんも多いと思います。

猫や犬の場合は、臼歯でしっかり噛んで食べるというよりも、飲みに近い食べ方です。

それゆえ、抜歯をしても問題なく食べられることが多くなっています。

食べにくそうにしていたら、ウエットフードや粒の小さいカリカリなどを与えるなど、工夫してみてくださいね。

レーザー治療

猫の口内炎の外科的な治療3つ目は、レーザー治療です。

抜歯や歯石除去の他には、レーザー照射という選択肢もあります。

抜歯や歯石除去よりも、体に負担が少なく痛みを軽減できるのがメリットですね。

治療で期待できる効果は以下の通りです。

  • 炎症の抑制: レーザーが炎症を引き起こす組織の血流を改善し、治癒を促進します。
  • 細菌の減少: レーザーの熱が細菌を殺菌する効果も期待できます。
  • 痛みの軽減: 組織を傷つけることなく痛みを軽減する効果があります。

麻酔は必要ない場合が多いですが、猫の状態によっては軽い鎮静を行うこともあります。

レーザー照射は通常は数分程度です。

治療効果については、個体差があるため、効果は猫によって異なります。

レーザー治療は、口内炎の根本的な原因を解決するものではありません。

重度の場合は、抜歯や他の治療と併用することが推奨されることもあります。

獣医師と相談しながら、最適な治療方法を選んでくださいね。

猫の口内炎治療に関するおすすめの書籍

猫の抜歯手術について詳しく書かれている書籍があるので、参考にしてください。

私は、お世話になっている動物病院で見せてもらい、自分でも持っておきたいのでネットから取り寄せました。

2016年9月号のJ-VETという小動物臨床総合誌です。

少し古い本ですが、猫の歯肉口内炎の特集が組まれており、普段私達、飼い主が得ることが難しい、治療についての詳しい情報が記載されています。

3000円以上と決して安い本ではありませんが、猫の飼い主さんにはとても役立つ書籍です。

写真付きで、抜歯手術の内容が詳しく解説されています。

人間の虫歯治療における抜歯とは違い、大手術であることがわかります。

それだけではなく、家庭でのオーラルケアなど、家庭でのケア情報も見ることができます。

この雑誌には、猫の口内炎のほかには、モルモットの開腹手術なども紹介されています。

なかなか、リアルでショッキングな写真も出てきますが、絶対に見ることができない抜歯手術がどのように行われているのかがとてもよくわかります。

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